vol.15 1に対話2に対話、3,4がなくて5に対話

☆本日の問い☆
・こどもとの対話の時、あなたが大切にしたいことってなんでしょう?・その大切にしたいことが大切にできない...という、こどもの言葉やテーマなどはありますでしょうか?
なかとうひろと 2024.08.30
誰でも

今日はちょこっと昨日の続きです。
🔻昨日のメルマガを読んでいない方はこちらよりです!

こちらのメルマガに、とても素敵なコメントをいただけましたので今日はまずそちらをご共有させてください。以下のコメントをきっかけに、さらにあなたにとっての気づきが生まれると嬉しいなと感じています。

***

〈昨日のメルマガにいただいたコメント〉

・「学校はルールを守ることを教える場」だという意見に、あなたは何を感じますか?
学校はその様な役割を一部担っているといった感覚です。ルールを守る事を教えることが中心となっている教育現場があるとしたら、とてもつまらないなと思います。


・「学校はルールを守ることを教える場」→「髪を染めてはダメ」というルールづくりのロジックに、あなたは何を感じますか?

子供達は決められたルールを守るべきとする前に、子供達に何故このようなルールが必要なのか、具体的な理由を説明出来ているのかな?と思います。

例えば、私はタトゥーや鼻ピアスは『反対派』というより、『よくよく考えて!安易にやらないでと伝えたい派』です。

理由は皮膚は体重の約16%をしめる人体最大の臓器であり、私を生かす為に様々な役割を担ってくれているからです。

その役割とは、主に保護作用、分泌作用、体温調整作用、貯蓄作用、排泄作用、知覚作用です。私が眠っている時でさえ、皮膚は働き続けてくれる尊いものです。その様な働きをしてくれている皮膚を私は痛めつけダメージを負わせたくないと思うのです。1日の終わりには撫でて感謝したい対象です。

これは私の思いです。

子供達に色々な視点を持ち、様々な角度から物事を考えて欲しいので、有無を言わせず、ルールに従わせるのではなく、私が教師であれば、上記のような事を子供達に丁寧に伝え、それぞれどう感じるか?を問いたいです。もし、臓器を大切にすることよりも、ファッションややってみたい!という好奇心などが思いとして上回るのであれば、本人の意思を尊重します。そうする事によって得られる気付きもきっとあると思いますので。

調和やバランスを大切に、これからは子供達が自ら考え、素敵なマイルールを生み出していって欲しいなと思います。

***

何よりも大切な、「対話の文化」

(公)教育は、民主主義の土台となる大きな役割を果たすものです。

この教育の本質から考えると、学校とはルールを守ることを教える場ではなく、ルールをつくっていくことを学ぶ場だといえます。

そんな教育現場に大切なのは何よりも「対話の文化」です。

1に対話2に対話、3,4がなくて5に対話...っていっていいくらい、対話は大切です。

「私たち大人が“よい”と感じていることを、こども達に伝える。」

ではなく、

「一緒に、“よい”を探していく。見つけていく。」

この姿勢を北極星にすることが大切だといえるでしょう。


では、ここで本日の問いです。

☆本日の問い☆
・こどもとの対話の時、あなたが大切にしたいことってなんでしょう?

・その大切にしたいことが大切にできない...という、こどもの言葉やテーマなどはありますでしょうか?

***

今日は、私もちょこっと考えていることを書こうと思います。

聴ききるということ

私自身、こども達の声を「聴ききる」ということを何よりも大切にしています。

「聴ききる」というのは、その名の通り、その子が感じていること・考えていることをそのままに最後まで聴くということです。

「聴ききる」って、意外とできないことありますよね。

相手が誰だとか、自分の気分がどうだとか、環境がどうだとか、、、
そうした要因で、きっと聴ききることができる / できないって変わると思います。

・自分のこどもの話は聴けないな...。
・今日は焦っていて、聴ききる前に意見を言っちゃったや。
・家では話を聴けるけど、今レストランの中ではやめて...。

ということもあれば、テーマによっても「聴ききれる」かどうか変わることもあると思っていて。

・「死ね」って言葉だけはどうしても許せない
・ゲームだけは、どうしても許せない
・友達を傷つける行為だけは、どうしても許せない。

こんな時、私が大切にしているのが以下の考え方です。

その子の話を聴ききって理解しようとすることをやめてまで、その非受容の根源になっている不安や価値観は大切に持ち続けたいものなの?

このあたりは、以下のインタビュー記事にまとめていただいていますので、よろしければぜひご覧ください!(こちらは無花果の生徒が執筆した記事です。)

聴ききれないと感じる瞬間は、自分の価値観などに向き合えるきっかけとなる、とても大切な瞬間です。

ぜひ、「聴ききる」をテーマに、あなただけの内省を楽しんでください!

以上が、本日のピックアップテーマでした。
ではまた、お会いしましょう!

来週も元気に会おうね!!!

来週も元気に会おうね!!!

〈いつもの注釈 : 当メルマガが大切にしていること〉

“よい教育”について考える時、「問いを立てるという行為」にこそ価値があります。

AIなどの発展により、「問い」があれば「答え」を見つけてくれる存在が私たち人間のすぐそばに現れました。今はまだ「答え」が不正確なこともあるかもしれませんが、この精度はどんどん高まっていくでしょう。そして、近い未来にはまるで「ドラえもん」のように、私たちの欲求を叶えてくれる存在になっていくでしょう。

このような未来を想像する時、人間にとって大切なのは「そもそもの問いを見つけること」だということが分かります。「自身の欲求に向き合い問いを見つけること」こそ人間にできることであり、人間にとって自由に生きる営みの土台となるものです。問いが見つかれば、あとは「ドラえもん」と一緒にその問いと向き合い、つくりたい未来をつくっていくことができます。

のび太のように、「助けてドラえもん!」「〜したいよドラえもん!」と表現できる存在。

そんな存在こそ、きっとこれから求められる人間像です。

これは社会的にという観点でもそうですし、一人ひとりが自由に生きていくためという観点に立っても北極星となる人間像だと思います。

この「求められる人間像」を踏まえ、本メルマガでは「仮の問い」を発信するにとどめています。「仮の問い」から、ぜひ「あなただけの問い」を発展をさせてください。そして「あなたのつくった問い」から、素敵な未来をぜひつくっていってください!そんな風に、当メルマガをつかっていただけますと幸いです。素敵な物語があなたを起点に紡がれていくことを、私自身心から願っています。

***

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